多汗症とは
多汗症は、脇、手足などから出る汗が通常より多い状態のことです。
皮膚が湿ってあせもができてしまう、洋服などにシミができる、人と握手をするのをためらってしまう、など日常生活に支障をきたすことがあります。
塩化アルミニウム外用療法
塩化アルミニウム液を患部に塗る治療法です。
塩化アルミニウムの作用としては、皮膚にある汗の出口を塞いでしまうと考えられています。
体のどこにでも外用できるため、わき、手足、顔など気になるところに外用していただけますが、かぶれを起こしやすいため皮膚炎に注意しながら外用します。
イオントフォレーシス法
手足の多汗症に用いられる治療法です。弱い電流を通電した水の中に手や足を浸して、その部位の発汗量を減らす治療法です。
水を通電した際に生じる水素イオンが皮膚にある汗の出口を傷害して汗を減らすと考えられています。
患者さんに痛みのない範囲で治療を開始し、状態に応じて通電する電流量を調節していきます。
週1回程度で治療し、5~6回目くらいから効果を実感できることが多いです。
プロバンサイン内服
プロバンサインは神経系に作用する薬で、アセチルコリンという物質の動きを抑制して、発汗を抑制します。
内服薬ですので一度の服用で全身の汗を抑えることが可能です。
服用後1時間ほどで効果が現れ、約5時間効果が継続します。副作用として、眼の調節障害、口渇、便秘、排尿障害が生じることがあります。